JASPA Japan Assistive Products Association
ホーム交通案内サイトマップお問合せ
ホーム > 産業政策関連 > 福祉用具総合情報ネット > 福祉用具を商品化したい方へ > 福祉用具開発物語
福祉用具開発物語2001年版
【その1・・・「視覚障害者の歩行誘導支援システム」を支援して】
A県にある産業・研究開発を支援する機関のプロジェクトコーディネータが国の支援事業として、同県に立地するB大学の研究成果の活用に関する調査を行い、応用段階の研究成果を育成するため同大学教授の研究テーマである「視覚障害者の歩行誘導システム」の成果に着目し、成果の育成試験を実施、平成13年度には、その成果と企業を結びつける橋渡しを行った事例を紹介します。
 調査事業
平成11年より、地域の大学・公設試験研究機関等の、高齢者・障害者に役立つ福祉用具の研究成果の中からから、試作機によるフィールド実験が行われているB大学教授が過去7年間継続研究している「視覚障害者の歩行誘導支援の研究」の新規性に着目し、従来技術・製品調査・内外の特許調査等が行われました。
 育成試験
「携帯装置による視覚障害者歩行支援システム」は、視覚障害者が携帯装置だけで安全確実に誘導を可能にするもので、システム構成は万歩計・磁気センサ・マイコン等を携帯し、歩行軌跡を計算、この結果と予め記憶させた目的地までデータを比較し、その結果に基づき、適切な指示を利用者に伝えるものです。これらに関し、フィールド試験とシステムの総合的検討が実施されました。
 企業への橋渡し
プロジェクトコーディネータの役目は、研究成果を調査・選定・支援するだけでなく、研究成果の特許取得、企業への橋渡しが義務付けられています。このため、成果を出すため研究支援と並行し、事業化への活動として、事業化に適した公的事業の調査、事業化したい企業への打診などの橋渡し活動を、地域と全国にわたり行っています。その結果、今回の成果をC社に橋渡しを行いました。
 今後の課題
福祉用具は従来技術でも優れた用具を開発することが可能です。必ずしも大学でなければ出来ないわけではありません。今回、大学の研究成果と企業との橋渡しの中で、運良く優れた成果を企業へ連携が実現されましたが、今後の福祉用具の開発支援については、大学の研究成果の積極的な活用も視野に入れてつつ、より効率的な開発に関する環境の整備が必要と思われます。
【その2・・・「高齢者が自身の障害を克服するため足矯正用装具の開発」】
D県の発明家E氏は、脳卒中片麻痺排骨神経麻痺患者として自らの右足の歩行を改善するため「足矯正用装具」を考案・試作し、実用化の相談にF県の産業・研究開発を支援する財団に訪問された。
 相談
Eさんは、最近、自らの仕事を娘婿にまかせ、趣味の発明に打ち込んでいたが、自らの右足麻痺から来る歩行時の足の引っかかりを解消するため、指先を持ち上げ足が垂れない独自のサポーターを考案し、特許化と商品化の相談に訪問された。
 取り組み
平成11年、全国の発明関連コンクール及び福祉用具に精通する学会のコンクールへの公募を紹介し、アイディアに関する権利化等について相談を行いました。結果は発明関連コンクールで受賞(一方は選考からはずれてしまいました)されました。
 評価
その後、F県の公設試験研究機関の紹介で「平成12年度福祉用具製品化関連事業」に公募採択され、F県内の温泉病院で専門スタッフによるモニター試験(動作解析等)が行われました。F県の制度は、福祉用具の製品評価が地域医療機関と公設試の協力で支援される優れた制度です。
 今後の課題
高齢者や障害者自らの発明は、ユーザの生活のニーズに基づいたものです。医療福祉の現場や公設試験研究機関の研究者が思いつかないアイデアや工夫がそこにあります。このことから、福祉用具の実用化にあたっては、これまで以上に、ユーザのアイデアも耳を傾ける必要があることを痛感しています。このためにも、地域の公設試験研究機関の迅速な連携・支援が必要であり、1つの用具の製品化に必要な様々な機能(安全性評価やモニター試験等)のノウハウを適切に組み合わせることが、よりよい製品化のための近道と思われます。
【その3…「高齢者の生活ニーズ(発明)は、宝の山」】
最近、日曜発明家の集まりは、元気な高齢者の会員も多くなってきており、生活をより便利にするための多くの発明やアイディアを生み出します。その中で、家庭の洗濯作業をしながら考案した、片手でシャツ等をハンガーに掛けられるアイデアを実現した事例をご紹介します。
 相談
定年後の日常生活の洗濯作業からヒラメキ、片手で出来るハンガーを考案・試作品が相談として持ち込まれました。先願特許の確認、類似特許の確認から始まり、使いやすさや製造方法、特許申請などについて検討が行われました。
 専門家の評価
評価を得るため、福祉用具に精通する学会のコンクールへの公募を紹介し、試作品を応募しました。コンテストの結果は、子供・妊産婦・高齢者・障害者にも便利と評価され、最優秀賞を受賞されました。
 実用化
このアイディアを発案したG氏は“たかが針金細工が”最優秀賞を受賞したことに驚き、現在、ユーザのため商品化を検討中です。公的な研究開発支援団体への開発助成事業等は個人では申請ができないため、企業や地域の福祉用具開発研究会等へ紹介をしているのですが実用化を希望する企業への橋渡しは未だできず、現在、海外の企業へアプローチをも視野にいれた検討を行っています。
 今後の課題
前回の物語で、車いすブレーキの発明を企業へ橋し渡した事例を紹介しました。障害者・高齢者などのアイデアを形にすることは、最先端技術ではないかもしれません。このため、大学や公設試験研究機関の研究や指導テーマになりにくいかもしれません。しかし、ユーザのニーズを形にしてこそ、市場が成長するものでもあることから、商品化の可能性が高いアイディア、リタイアした元気な高齢者などのアイデアに、より光をあてる取り組みに期待したいものです。
※本文中にある「公設試験研究機関」とは、都道府県等が設置している工業技術センターや工業試験場等(地域企業への技術指導や各種相談・アドバイス、各種試験評価等を行っている公的機関)を総称しています。
福祉用具開発物語(先達からの教訓)へ
サイト内検索
標準化活動
産業政策関連
ULEDAS
福祉用具市場規模推計値
福祉用具総合情報ネット
お役立ち
会員企業リスト
事故情報
ご意見・ご要望
JASPA 情報
会員企業の皆さま
個人情報保護方針

日本福祉用具・生活支援用具協会 事務局

東京都港区愛宕1-6-7 愛宕山弁護士ビル2階
TEL:03-3437-2623  FAX:03-3437-2624
JASPAマーク

Copyright( C ) 2008 Japan Assistive Products Assciation. All Rights Reserved.