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「福祉用具産業政策'98」のダイジェスト
ここでは、平成10年6月に公表されました「福祉用具産業政策'98」の概要をお知らせします。なお、本内容は上記報告書のダイジェストであり、以降の報告書等における福祉用具等の市場規模推計値などが遡及修正されていますので、予めご了承ください。
 報告書のポイント
1.第2次中間報告との関係
第2次中間報告は、中長期的な進路を示す「総論」の位置づけであるのに対し、本報告書は「総論」に続く「各論」の1回目としての性格を持つものである。
  1. 「市場規模」、「評価・標準化」、「規制緩和」等の「定番」の施策については第2次中間報告後の変化と今年の特徴を論じている。
  2. また、「今回の重点」として、「共用品」、「知の共有化」、「流通の高度化」、「地域への展開」を取り上げ、より詳細な検討を行っている。
2.市場動向
  1. コア領域
    平成8年度の福祉用具産業の市場規模は9,021億円(コア領域、出荷ベース、速報値)。平成5〜8年度の年平均伸び率は7.6%、同8年度/7年度の伸び率は11.6%となっている。
  2. 周辺領域(共用品)を加えた規模
    「周辺領域」(「共用品」;詳細は次項)の調査を新たに実施。「周辺領域」を加えた規模は、平成7・8年度それぞれ12,948億円、15,372億円となっている。
3.周辺領域(共用品)
  1. 定義づけ
    「共用品」を、「障害者・高齢者、さらには健常者にとっても使いやすいものの総称」として定義づけるとともに、分類概念を整理している。
  2. 市場規模推計
    平成7年度4,868億円、同8年度6,351億円となっており、平成8年度は対前年比30.4%の高い伸びとなっている。
4.知の共有化
経験則による対応に終始しがちな福祉用具について、「知見の蓄積・共有化」が大きな課題。今回、懇談会の下に「福祉工学関係学科連絡協議会」を設けて議論された。
  1. 現状分析・課題
    福祉用具に関する取り組みは、医療福祉サービス現場での「経験則指向」と、研究分野での「先端技術研究指向」に2極化しており、投入される資源が知見の体系化・高度化に有効活用されていない。
    福祉工学は、「医療・福祉や生活」と「工学」との境界領域にあり、過去に類例の乏しい分野であり、取り組みには新しい対応方法が必要である。
  2. 当面対応が急がれる事項
    「工学系リテラシー」を持つ福祉・介護支援者と「福祉・介護リテラシー」を持つ工学系技術者の拡充と、「知の共有」が必要である。
5.流通の高度化
消費者・事業者意識調査を通じて、「流通の高度化」に向けた課題抽出と対応策をとりまとめた。また、流通業の態様を把握するため、標準的な経営指標を調査した。
  1. 消費者意識
    店舗選択は、「立地」、「サービス」、「品揃え」を優先しており、消費者側の福祉用具の購買態度に、一般製品との共通点が見られる。
  2. 事業者意識
    「サービス」は重視しているものの、「専門家」、「施設」等からの紹介を過大視しており、消費者意識とのかい離が見られる。
  3. 経営指標
    福祉用具流通業の収益性(営業利益率、商品回転率)、販売効率(1人当たり売上高、売場面積当たり売上高)等の標準指標を調査・分析し、店頭販売率等とも合わせ、経営形態の特徴を明らかにした。
6.その他
消費者・事業者意識調査を通じて、「流通の高度化」に向けた課題抽出と対応策をとりまとめた。また、流通業の態様を把握するため、標準的な経営指標を調査した。
  1. 福祉用具の「評価・標準化」について、行政や業界の着実な取り組みの動きを整理した。
  2. 最近活発化している「地域での取り組み」について、地方自治体等に調査を行い、動向を整理。「医療・福祉関連産業の育成・振興方策を実施・検討」中の地域の割合が55.8%から81.5% へ前年比25.7ポイントもの伸びを見せるなど、取り組みが一段と進展。
資料:通商産業省資料より作成
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