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福祉用具の範囲は広く、その研究開発の一翼を担う製造業者の全体を把握することは困難であるが、製造に携わる事業者の多くが個々の中小企業者である一方、一部には大企業の参入や関連業界団体による組織的な取組も見受けられる。
適切な福祉用具に対するニーズの高まりを受けて、市場の一層の発展が期待されるが、福祉用具の製造事業者からは、@利用者のニーズが多様であり、どういう福祉用具を求めているか十分に把握できない、A利用者の苦情等を整理して体系的にフィードバックする仕組みが不十分、Bマーケットが小さく他品種少量生産のため、研究開発コストの回収が難しい等の問題が指摘されてきた。
また、本格的な高齢社会の到来を目前にして、今後急速に増大する老人の多様な特性やニーズ、居住環境等を踏まえた福祉用具の研究開発は必ずしも十分とは言えない状況にあり、平成3年10月には老人福祉法及び老人保健法が改正され、福祉用具の研究開発の推進が国の責務として位置付けられた。
このような動向を踏まえ、厚生省では、老人や心身障害者のための福祉用具の研究開発の促進に向けて積極的な取組を進めている。まず、国立身体障害者リハビリテーションセンターにおいて福祉用具の開発に必要な基礎研究や、より高度・専門的な、学際的視点からの先進的研究を行っている。また長寿科学総合研究の一環として福祉用具の開発に当たっての基礎的技術等の研究を推進するとともに、社会福祉、・医療事業団の長寿社会福祉基金の運用益を活用し、研究開発助成を実施している。
一方、通商産業省では、昭和51年度より医療福祉機器技術研究開発制度により、最先端の産業技術を駆使した福祉用具の研究開発を進めており、昭和63年に制定された産業技術に関する研究開発体制の整備等に関する法律によって、福祉用具の開発に必要な産業技術の研究開発の推進が一層明確にされた。現在は、新エネルギー・産業技術開発機構において研究開発を推進するとともに、工業技術院の各試験研究所においても研究が進められている。また、情報処理機構に関し、老人や心身障害者にも操作しやすい機器開発の実現を目的とした開発努力がなされている。
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